はじめに
「咬筋が痛い」という経験、されたことはありますか? 咬筋とは、食べ物を噛む時に使う筋肉で、頬のあたりに位置しています。この咬筋に痛みを感じると、食事や会話など、日常生活に支障をきたすこともありますよね。痛み方は、急にズキッとくるような鋭い痛みや、じわじわと続く鈍い痛みなど、人それぞれです。また、痛み以外にも、こわばりや腫れ、場合によっては発熱を伴うこともあります。この記事では、咬筋が痛くなる原因や症状、そしてご自宅でできる対処法について、分かりやすく解説していきます。
考えられる原因
咬筋が痛くなる原因は様々です。主なものとしては、以下のようなものが挙げられます。
- 外傷や怪我: 顎をぶつけたり、転倒したりといった外傷によって、咬筋が損傷することがあります。
- 筋肉の使いすぎや負担: 硬いものを頻繁に噛んだり、歯ぎしりや食いしばりの癖があったりすると、咬筋に過剰な負担がかかり、痛みが生じることがあります。
- 炎症や感染: 歯周病などの炎症が咬筋に波及したり、周囲の組織に感染が起こったりすることで、痛みが現れることがあります。(ただし、病名や診断は避けます)
- 神経痛: 三叉神経痛など、神経が原因で痛みが生じる場合があります。
- 慢性的な疾患: 変形性顎関節症や関節リウマチなどの持病が、咬筋の痛みの原因となることもあります。
- 環境要因: 乾燥した空気や悪い姿勢、ストレスなどが、咬筋の痛みに影響を与えることがあります。
- 生活習慣: 脱水症状や睡眠不足なども、筋肉の緊張を招き、痛みを引き起こす要因となりえます。
よくある症状
咬筋が痛い場合、以下のような症状が現れることがあります。
- 動作時の痛み: 食べ物を噛む、口を開ける、閉じるなど、顎を動かす際に痛みを感じます。
- 特定の動作で誘発される痛み: 大きく口を開ける、重いものを持ち上げるなどの特定の動作で痛みが強くなることがあります。
- 腫れや圧痛: 咬筋の周りに腫れや触ると痛みを感じる圧痛が見られることがあります。
- こわばりや可動域制限: 顎の動きが悪くなり、口を大きく開けられない、といった症状が現れることがあります。
- 関連症状: 疲労感、微熱、赤みなどが伴うこともあります。
- 痛みの性質: 突然の鋭い痛み、あるいは徐々に強くなる鈍い痛みなど、痛みの種類は様々です。
ご自宅でできる対処法
咬筋の痛みを和らげるために、ご自宅でできる対処法をいくつかご紹介します。
- 安静にする: 痛みが強い場合は、無理に顎を使わず、安静にしましょう。柔らかいものや食べやすいものを選び、ゆっくりと食べるように心がけてください。
- 冷湿布や温湿布: 炎症がある場合は、冷湿布で冷やすことで痛みを和らげることができます。筋肉の緊張が原因の場合は、温湿布で温めて血行を良くすることも有効です。
- マッサージ: 咬筋をやさしくマッサージすることで、筋肉の緊張を和らげることができます。指で円を描くように、頬や顎を優しくもみほぐしましょう。
- 食生活の改善: 柔らかい食事を心がけ、顎への負担を減らしましょう。水分をこまめに補給し、脱水症状にならないように注意しましょう。
- 生活習慣の見直し: 睡眠をしっかりととり、ストレスを溜め込まないように心がけましょう。姿勢を正し、顎に負担のかかる姿勢は避けましょう。
- 補助具の活用: 市販のマウスピースを使用したり、顎関節をサポートするサポーターなどを利用したりするのも良いでしょう。
- 軽いストレッチ: 痛みのない範囲で、顎のストレッチを行うのも有効です。口をゆっくりと開閉したり、顎を左右に動かしたりするストレッチを試してみてください。
医療機関を受診すべき場合
以下の症状がある場合は、自己判断せず、早めに医療機関を受診しましょう。
- 痛みが数日以上続く、または悪化する場合: 自然に治らない場合や、症状がひどくなる場合は、専門家の診断が必要です。
- 出血や異常な分泌物を伴う場合: 感染症などの可能性が考えられます。
- 他の部位への痛みや重度の神経痛: 関連した病気が疑われる場合もあります。
- 日常生活に支障をきたす場合: 食事が摂れない、会話が困難など、日常生活に影響が出ている場合は、早急な対応が必要です。
- 高熱やその他の重篤な症状を伴う場合: 緊急を要する場合があります。
結論
咬筋が痛い原因は様々ですが、適切なケアを行うことで症状を改善することができます。この記事でご紹介したように、安静にすることや、温冷湿布、マッサージ、食生活の見直しなど、ご自宅でできる対処法はたくさんあります。ほとんどの場合、適切なケアを行うことで症状は改善に向かいますが、痛みが長く続く場合や、悪化する場合は、自己判断せず、専門医に相談しましょう。日頃から、正しい姿勢を心がけたり、ストレスを溜めないようにしたり、十分な睡眠をとったりするなど、良い習慣を心がけることで、咬筋の痛みを予防することができます。ご自身の健康のために、できることから始めてみましょう。