はじめに
手術や外傷の治療で縫合された糸を取り除く「抜糸」の後、「痛い!」と感じることは珍しくありません。この痛みは、人によって感じ方が異なり、チクチクとした軽いものから、ズキズキとした強い痛みまで様々です。突然現れることもあれば、徐々に強くなることもあります。また、熱感や腫れを伴うこともあれば、それらの症状がない場合もあります。この記事では、抜糸後に感じる痛みの原因と、ご自身でできる対処法について、わかりやすく解説していきます。
抜糸後、痛い!考えられる原因
抜糸後の痛みには、さまざまな原因が考えられます。
- 組織の修復過程: 抜糸は、縫合された組織の治癒過程の一環です。糸を取り除く際に、周囲の組織にわずかな刺激が加わり、それが痛みとして感じられることがあります。
- 炎症: 抜糸部位に、軽度の炎症が起こることがあります。これは、身体が治癒プロセスを進めるために起こる自然な反応であり、痛みや腫れの原因となります。
- 感染症の可能性: ごくまれに、抜糸部位が感染を起こすことがあります。感染すると、赤み、腫れ、熱感、痛みが増強し、膿が出ることがあります。
- 神経への刺激: 抜糸の際に、神経が刺激されると、鋭い痛みやピリピリとした痺れを感じることがあります。
- 体質: 痛みの感じ方は、個人の体質によって異なります。痛みに敏感な人は、抜糸後の痛みを感じやすい傾向があります。
- 抜糸方法: 抜糸の方法によっても、痛みの程度は異なります。
- 身体の状態: 体調が悪い時や疲れている時は、痛みを強く感じることがあります。
- 異物反応: 体質によっては、糸に対する異物反応が起こり、炎症を引き起こし、痛みを生じることがあります。
- 傷口の治り具合: 傷口が完全に治りきっていない場合、抜糸によって痛みを感じやすくなります。
抜糸後、痛い!よくある症状
抜糸後の痛みには、以下のような症状が見られることがあります。
- 患部の痛み: 抜糸した部分に、ズキズキとした痛みや、チクチクとした痛みを感じます。
- 動作時の痛み: 患部を動かしたり、特定の動作をしたりすると、痛みが増強することがあります。
- 圧痛: 患部を触ると、痛みを感じます。
- 腫れ: 抜糸した部分が腫れることがあります。
- 赤み: 抜糸した部分が赤くなることがあります。
- 熱感: 抜糸した部分に熱感を感じることがあります。
- 違和感: 患部に異物感や引っ張られるような違和感を感じることがあります。
- 場合によっては、全身症状: まれに、軽度の発熱や倦怠感を感じることがあります。
抜糸後、痛い!ご自宅でできる対処法
抜糸後の痛みは、ご自宅で適切に対処することで、多くの場合、改善できます。
- 安静にする: 抜糸した部分は、できるだけ安静に保ちましょう。激しい運動や患部に負担のかかる動作は避け、安静を心がけてください。
- 冷却する: 患部に冷湿布や氷枕を当てて、冷却してください。炎症を抑え、痛みを和らげる効果があります。ただし、長時間冷やしすぎると、血行が悪くなることがあるので、注意が必要です。1回15〜20分程度を目安に、1日に数回行いましょう。
- 清潔にする: 抜糸部位は、清潔に保ちましょう。シャワーを浴びる際は、優しく洗い、石鹸成分が残らないようにしっかりとすすいでください。入浴は、医師の指示に従ってください。
- 適切な姿勢を保つ: 患部に負担のかからない姿勢を心がけましょう。長時間同じ姿勢を続けることは避け、こまめに休憩を取りましょう。
- 十分な休息をとる: 身体を休ませることは、治癒を促進するために重要です。睡眠時間を確保し、疲労をためないようにしましょう。
- バランスの取れた食事を摂る: 栄養バランスの取れた食事は、身体の回復を助けます。特に、タンパク質やビタミン、ミネラルを豊富に含む食品を積極的に摂取しましょう。
- 水分補給をする: 水分を十分に摂取し、脱水を防ぎましょう。
- 市販の鎮痛剤を使用する: 痛みが強い場合は、市販の鎮痛剤を使用することもできます。ただし、用法・用量を守り、自己判断で使用しすぎないように注意してください。
- 締め付けない服装: 患部を締め付けるような服装は避けましょう。通気性の良い、ゆったりとした服装を選びましょう。
医師の診察が必要な場合
以下の症状が見られる場合は、早めに医師の診察を受けてください。
- 痛みが悪化したり、長引いたりする場合: 痛みが数日以上続く、または徐々に悪化する場合は、医師に相談しましょう。
- 出血や膿が見られる場合: 抜糸部位から出血したり、膿が出たりする場合は、感染症の可能性があります。
- 発熱や倦怠感がある場合: 発熱や倦怠感などの全身症状を伴う場合は、感染症や他の合併症の可能性があります。
- 患部の腫れや赤みがひどい場合: 腫れや赤みがひどい場合は、炎症が強くなっている可能性があります。
- 感覚異常がある場合: 痺れや麻痺などの感覚異常がある場合は、神経が圧迫されている可能性があります。
- 日常生活に支障をきたす場合: 痛みが強く、日常生活に支障をきたす場合は、医師に相談しましょう。
まとめ
抜糸後の痛みは、多くの場合、ご自宅でのケアで改善できます。しかし、痛みが長引いたり、悪化したりする場合は、自己判断せずに、必ず医師に相談してください。
日頃から、健康的な生活習慣を心がけ、身体の抵抗力を高めておくことも重要です。十分な睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動を心がけ、ストレスを溜めないようにしましょう。抜糸後の痛みを正しく理解し、適切なケアを行うことで、安心して日常生活を送ることができます。