はじめに
根管治療を受けている最中に、食べ物を噛むとズキっと痛みが走ることはよくありますよね。この痛みは、まるで歯の奥底から突き上げてくるような、鋭い痛みだったり、ジーンとした鈍い痛みだったり、人によって様々な形で現れます。痛みは突然現れることもあれば、徐々に強くなることもあります。また、熱を伴う場合もあれば、全く他の症状がない場合もあります。今回は、根管治療中に噛むと痛いという状況について、その原因や考えられる症状、そしてご自宅でできる対処法を分かりやすく解説していきます。
考えられる原因
根管治療中に噛むと痛いと感じる原因は、いくつか考えられます。
- 治療中の歯への刺激: 根管治療は、歯の神経を取り除く治療です。治療中、歯の内部や周囲の組織に何らかの刺激が加わることで、一時的に痛みが生じることがあります。
- 炎症や感染: 根管治療後、歯の内部や周囲にわずかな炎症が残ったり、細菌感染が起こったりすることがあります。これが噛むときの痛みを引き起こすことがあります。
- 歯の周辺組織への影響: 根管治療では、歯の根っこの部分を触るため、周辺組織にも影響が及ぶことがあります。歯周組織の炎症や、顎の筋肉の緊張などが痛みの原因となることも考えられます。
- 治療後の変化: 根管治療後、歯の内部が空洞になるため、歯の強度が弱くなることがあります。噛む力によって歯に負担がかかり、痛みを感じることがあります。
- 詰め物や被せ物の調整: 根管治療後に詰め物や被せ物をする際、噛み合わせの調整がうまくいかないと、特定の位置で強い力がかかり、痛みが生じることがあります。
よくある症状
根管治療中に噛むと痛い場合に、現れる可能性のある症状には以下のようなものがあります。
- 噛むときの痛み: 食べ物を噛むときに、鋭い痛みや鈍い痛みを感じることがあります。
- 圧迫痛: 歯を強く噛みしめたり、指で歯を叩いたりすると、痛みを感じることがあります。
- 冷たいものや熱いものへの過敏: 冷たいものや熱いものが歯にしみて、痛みを感じることがあります。
- 歯茎の腫れや圧痛: 歯茎が腫れたり、触ると痛みを感じることがあります。
- 関連症状: まれに、頭痛や顎の痛み、倦怠感といった症状を伴うことがあります。
- 持続的な痛み: 治療後しばらく経っても痛みが続くことがあります。
ご自宅でできる対処法
根管治療中に噛むと痛い場合の、ご自宅でできる対処法をご紹介します。
- 安静にする: 歯に負担をかけないように、硬い食べ物や噛む回数が多い食べ物は避けましょう。柔らかいものや、反対側の歯で噛めるものを選びましょう。
- 痛み止めの服用: 歯科医師から処方された痛み止めがあれば、指示に従って服用しましょう。市販の鎮痛剤でも痛みが和らぐ場合がありますが、歯科医師に相談してから服用するようにしましょう。
- 患部を冷やす: 痛みが強い場合は、冷たいタオルや保冷剤で患部を冷やすと、痛みを和らげることができます。冷やしすぎには注意し、長時間は避けてください。
- 丁寧な歯磨き: 歯磨きは、優しく丁寧に行いましょう。歯ブラシの毛先を歯と歯茎の境目に当て、小刻みに動かして磨きます。強く磨きすぎると、歯茎を傷つけてしまう可能性があります。
- うがい薬の使用: 歯科医師から処方されたうがい薬があれば、指示に従って使用しましょう。口内を清潔に保つことで、炎症の悪化を防ぐことができます。
- 歯科医師への相談: 痛みがなかなか改善しない場合や、症状が悪化する場合は、早めに歯科医師に相談しましょう。原因を特定し、適切な処置を受けることが大切です。
歯科医師に相談すべき場合
以下のような場合は、すぐに歯科医師に相談しましょう。
- 痛みが数日以上続く場合: 痛みがなかなか治まらない場合は、何らかの問題が起きている可能性があります。
- 痛みが悪化する場合: 痛みが強くなったり、頻度が増したりする場合は、早急な対応が必要です。
- 歯茎からの出血や膿: 歯茎から出血や膿が出ている場合は、感染症の可能性があります。
- 顔や顎の腫れ: 顔や顎が腫れてきた場合は、炎症が広がっている可能性があります。
- 高熱: 37.5度以上の熱が出た場合は、重症化している可能性があります。
- 強い神経痛: ズキズキとした強い痛みや、電気が走るような痛みを感じる場合は、神経に異常が起きている可能性があります。
- 日常生活への影響: 食事ができない、睡眠が妨げられるなど、日常生活に支障をきたす場合は、早めに歯科医師に診てもらいましょう。
まとめ
根管治療中に噛むと痛いという症状は、多くの人が経験する可能性があります。原因や症状は様々ですが、適切な対処法を知っていれば、痛みを和らげることができます。ご自宅でのケアをしっかり行い、痛みが改善しない場合や、不安な場合は、必ず歯科医師に相談するようにしましょう。
日頃から、丁寧な歯磨きや定期的な歯科検診を受けるなど、お口の健康を維持するための習慣を身につけることが大切です。